石黒 富美男先生(初代校長)
同窓会への期待

 十年一昔というけれど田無高校は創立以来十七年経つから、一昔以上の時が流れたことになる。石碑に刻んである校訓の「叡智、敬愛、剛健、自律」は、時移り人代わり、今はどのように伝えられていることやら、と思うが陰ながら田無高校の発展を期待している。

 さて、たかが同窓会という言い方がある。しかし、僅か三年間でも多感な青春時代を同じ校舎で学んだ縁とずっと続いている歴史と伝統は貴重である。そして、お互いに学問や職業上の協力、さらに人間的なつき合いを通しての助け合う心を育てる。それがほんとうの同窓会だと思う。

 母校の同窓会の役員を長い間つとめてきた経験から、今後の皆さんへの期待を申し上げたい。まず、年に一回は各期の代表者が集まり役員会を開くこと。そして、各期の同窓会を盛んにすることや名簿の作成をすること。また、なるべく定期的に会報を発行し、全卒業生が集まる同窓会総会を開くこと。何らかの形で年会費を徴収できれば会計がうまくいく。全部は無理でも少しずつ実現できれば、いいなと思う。"継続は力なり"という言葉を信じて頑張って下さい。卒業生諸君のひとりひとりのご多幸と同窓会の発展を祈っている。